千代田区麹町の女性社会保険労務士【 株式会社モアグロウ 】就業規則と労務リスク管理。

ワンポイントアドバイス

就業規則の記載事項の中で会社のカラーが大きく出るのは、法律ではその内容までは義務付けられていない「会社独自に定めることができる部分」です。
たとえば、採用に関する規定、出向や転職に関する規定、休職規定、特別休暇、服務規律、賃金規定、退職に関する規定、懲戒などが該当します。

採用関連
かつて内定取消しの問題が浮上しましたが、場合によっては、内定取消しをせざるを得なくなることも想定して、取消の有無や内容についても定めた方がよいでしょう。
また、たいていの会社が採用している『試用期間』について、どのくらいの期間にするか、また本採用とならない場合はどのような場合なのか等あらかじめ定めておく必要があります。試用期間中であっても、入社後14日を過ぎると『解雇』と同じ扱いとなるからです。
出向、転籍関連
労使間のトラブルで多いのが、出向や転籍の問題です。
あとあとトラブルが起こらないような仕組みが重要です。
休職関連
休職制度を利用する場合には、いろいろな場面が想定されます。
休職期間をどうするかのみならず、休職や復職の発令に際して必要な手続きなどを具体的に決めておき、労使双方が納得できる仕組みを作ることが大切です。
特別休暇
特別休暇は、法令で義務付けられたものではありませんが、特別休暇として、夏季休暇や慶弔に関する休暇を定めている会社は多いものです。
これらも一度定めた日数を減らすことは、不利益変更となりますので、自社の状況を勘案して定める必要があります。
服務規律
最近目立つのが、社会人としてのモラル違反社員です。
会社には様々な年代、様々な環境で育った社員が集まっているわけですから、わかりきっていると思うような事柄も服務規律として定めておく必要があると最近は特に感じています。

一般的には、欠勤、遅刻・早退などの扱いをはじめとして、公私混同禁止に関すること、秘密事項漏洩に関することなど、多岐にわたる内容を盛り込みますが、業種や規模によりその内容が微妙に変わってきます。
なお、服務規律は、会社の理念や社長の思いなどが伝わってくることの多い部分です。
賃金規程
賃金の締め切り日や支給日はもちろんのこと、途中入社、欠勤、遅刻、早退などの時にはどのような計算をするかなど大切な決め事の多い部分です。
重要で内容も幅広いので、本則とは別に「賃金規程」として作成することがほとんどです。
不利益変更が問題になりやすい項目でもあるので、作成に当たっては、ある程度先も見越して考えていくほうが良いでしょう。
退職や解雇に関する規定
定年をはじめとする退職に関する部分です。
退職とひとことで言っても、自主的な退職から解雇までさまざまな形があり、どういう状況時にどういう形での退職になるのか、具体的な内容や手続き等をきちんと定めておかなければなりません。
また、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」により、65歳までの雇用確保措置を取る義務が課せられています。
制裁に関する項目
どのような制裁を定めるのか、また、それはどのような場合に適用されるのかを、個別に列挙しておく必要のある大変重要な部分です。
会社として、していいこと、悪いこと、そして、それに対する制裁については、あらかじめ就業規則に明記されていなければ、社員も困ります。つまり、社員も会社のルールを良く理解しておくことが必要です。そのうえでルール違反があれば、必要な注意指導を行い、そして制裁を適用するという形が望ましいでしょう。
なお、解雇がらみのトラブルが起こってしまった時には、この部分に明記されている事柄でなければ、解雇理由として通用しないといっても過言ではありません。